地域によって違う!結婚内祝いの「熨斗(のし)」ルールを解説

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地域によって違う!結婚内祝いの「熨斗(のし)」ルールを解説

結婚祝いをもらった際、結婚内祝いをするのはマナーですが、「熨斗(のし)」の種類が地域によって違うことを知らない人も多いのではないでしょうか。

結婚内祝いの品物だけではなく、熨斗や水引など意外と地域の違いが大きく、知らないと恥をかいてしまうことにもなりかねません。

自分が育った地域以外で、結婚祝い・結婚内祝いの熨斗文化にびっくりすることもありますよね。今回は、そんな地域によって違う結婚内祝いの熨斗のルールについて紹介していきましょう。

結婚内祝いと「熨斗(のし)」の基本

結婚をするとさまざまな品物をいただきます。また、実際に式には参加できなかった方からのお祝いなどもありますよね。そんな結婚祝いへ感謝の気持ちを熨斗をつけて贈りましょう。

  • 結婚「内祝い」とは?

そもそも結婚「内祝い」とは、本来、幸せのおすそ分けという意味合いがあり、。家族や身近な身内、友達などと喜びを分かち合うお祝いを指します。

結婚祝いと結婚内祝いを間違われることがありますが、結婚祝いは結婚を祝福するためのお祝いであり、内祝いはそのお返しです。

厳密には、結婚式で直接御祝儀をいただいた相手へのお返しは「結婚引出物」、参加されていない方から頂いたお祝いへのお返しを結婚内祝いと呼びます。

結婚内祝いで贈るものには、目上の方に贈ってはいけないものや、縁起の悪いものなどさまざまあるので、きちんと調べて贈るとよいでしょう。

  • 熨斗(のし)とは?

熨斗(のし)は、現在では紙で略式になっているのしですが、のしは丁寧に品物を贈るという気持ちを込め、一般的に贈答や慶事のみで使われます。また、生物(肉・魚介類・果物・生鮮食品)などを贈る際には使われません。

現代では一般的に熨斗といえば「のし紙」のことを指します。結婚内祝いなど、特別なことやお祝いごとなどの慶事に贈られるものに掛けて贈ります。

親しい仲の友だちでも、マナーとして付けるといいでしょう。また、関係性が深くない方なら、のし紙は付けておくのが無難です。

  • 歴史的背景と、両者の関係性

ちなみに熨斗(のし)はもともと、昔から縁起物とされていた干しあわびが起源です。干しあわびを贈り物に添える風習があり、それを簡略化したものが今の熨斗という一説があります。

のし紙の右上にある印は、昔の干しあわびを添えた縁起物の文化を継承しているのです。

熨斗の歴史は古く、最初に熨斗についての記述があるのが、720年に完成された「日本書紀」とされており、1000年以上の歴史があることが分かっています。

またのし紙の水引は、「人と人を結びつける」という意味もあり、両者良好な関係であることを願っている、心から祝っているという意味としても熨斗は使われます。

  • 結婚内祝いで使う熨斗のルール。結婚内祝いには、どんな熨斗を選べばいいのか。

結婚内祝いで使う適切な熨斗はどのようなものなのでしょうか。結婚内祝いは慶事になります。熨斗がついているもので水引の色は紅白か金銀がいいでしょう。

水引は「蝶結び」「結び切り」がありますが、結び切りを選ぶようにしましょう。結び切りの水引は、「固結び」とも呼ばれ、結んでしまうと簡単にほどけない結び方で、「一度きりの祝い事」を表します。

蝶結びは、見た目もリボンのように可愛くよくみる水引なので、つい間違ってしまうこともありますが、両端を引っ張るとほどける結び方で、繰り返すという意味を連想させてしまいます。

蝶結びの熨斗は、出産祝いなど何度あってもおめでたいことには向いていますが、結婚内祝いには不向きなので、使わないようにしましょう。

  • 紅白の熨斗、金銀の熨斗など、結婚内祝いに適した熨斗の種類とその選び方。

結婚祝いの水引の色にも意味があります。紅白の結び切りの水引は結婚など、一度きりの慶事に使用します。こちらは、結婚内祝いにも適した熨斗です。

また、結納や結婚祝いで使われている金銀の水引は、熨斗に使われる色の中でも最高格です。

ただし、結婚内祝いでは「お祝いをいただいた方への喜びのおすそ分け」という、控えめな慶事であることから、金銀の水引はあまり使用されません。しかし、絶対に使用してはいけないものではありませんので、どうしても使いたい場合は検討しても良いでしょう。。

結婚内祝いで使うのであれば、紅白の結び切りがプリントされたのし紙が一般的といえるでしょう。

  • 結び切りやあわじ結びなど、水引の種類と意味の解説

水引にはさまざまな結び方があります。結婚内祝いに向いている結び方もあれば、不向きなものもあるのでこちらで紹介しましょう。

◯結び切り

結び目の先が上になるように結んだ水引を結び切りといいます。簡単にほどけない固く結ぶ方法です。

結婚内祝いのような慶事はもちろん、快気祝い、お見舞い、弔事にも用いられます。

◯あわじ結び(あわび結び)

結び切りの両端が輪になるように結んだもので、輪の形があわびに似ていることからあわび結びやあわじ結びと言われています。

結び切りと同じ意味の水引ですが、両端を引っ張ることでさらに強く結ばれることから、一度だけのお祝いごとに使われる水引です。

◯梅むすび

結び目が梅の花のように見えることから梅むずびといわれます。梅の花は冬を乗り越え、春に咲く花であることから、運命向上の意味があります。

「松竹梅」の縁起物にもあることから、梅むずびはさまざまなお祝いごとに使われます。

◯蝶結び

水引でもよく使われる蝶結びです。蝶結びは、両端を引っ張ると結び直せる結び方です。この特徴から、入学祝いや出産祝い、結婚記念日などの「何度繰り返してもめでたい」というお祝いごとに適しています。

しかし、弔事やお見舞いは「不幸を繰り返す」という意味で不適切です。結婚のお祝いでも「繰り返す」はNGなので使わないようにしましょう。

水引の数は縁起物なので、基本的に5本、7本ですが結婚内祝いの場合、夫婦や両家の結びつきを強くするという意味で、5本を1組として10本になります。実際にのし紙ではなく、水引を結婚内祝いで使うのであれば、水引の数も覚えておくとよいでしょう。

結婚内祝いで知っておきたい熨斗の地域差

結婚内祝いといっても、どこでも同じルールで熨斗を使っているわけではありません。各地域で熨斗のルールで細かい差はありますが、中でも「内のし」「外のし」などがあります。

内のしとは、贈答品に直接熨斗をかけてから包装することで、外のしとは包装紙の上から熨斗をかけることをいいます。この違いは、関東は外のし、関西は内のしなど分かりやすく違う地域もあれば、同じ県内でも風習が違うことなどもあります。

結婚内祝いの熨斗ルールは関東と関西で少し違う

結婚内祝いの熨斗ルールは、関東と関西でも少し違っています。熨斗のマナーでは、慶事だけではなく、弔事でも関東と関西では違いがあります。

たとえば結婚祝いという表書きです。関西は「御結婚御祝」が多いのに対して、関東では「寿」が多いです。また、関西は4文字を避けるため、結婚内祝いで「結婚之内祝」とする人も多いですが、関東では文字数をとくに気にすることはなく、「結婚内祝」を用います。

関西と関東の熨斗ルールが違うことは、昔から伝統が引き継がれる関西に対し、日本の中枢でもある関東は、全国から人が集まるため、贈り物を外からみたわかりやすさを重視するようになったためではないかと言われています。

結婚内祝いの熨斗は各地域で独特な慣習がある場合も

熨斗のルールは関東と関西だけではなく、大阪南部や和歌山・三重県の一部では、慶事の熨斗では、文字の色を朱色で書く習慣があるなど独特なルールもあります。朱色を使う理由として、魔除けや不老長寿をイメージさせる色として、昔から

神社仏閣などで使われていたという説があり、黒色よりよいとされていたのでしょう。

また出産の内祝いでも、和歌山県ではこどもの名前を朱書きにした命名紙をつけます。京都ではのし紙に赤ちゃんの写真や、命名カード(ベビーカード)を付けるという風習もあります。「まんじゅめいし」などという言葉もあります。

東北でも、津軽地方では新婦側への結婚祝いの表書きを式当日まで「御贐(はなむけ)」と書くこともあり、式以降は「御祝」と書きます。岩手県や宮城県でもこの御贐は使われますが、親戚などから新婚旅行のせんべつとしてお金を包む際にも御贐と書かれます。

このように、熨斗の文化は地域によってさまざまで、ひとつだけというわけではありません。風習に基づいた熨斗の書き方を学ぶこともおもしろいですね。

結婚内祝いの熨斗は気持ちが大切

地域によって、結婚内祝いの熨斗に細かい文化の違いがあることがわかりました。しかし、地域差があるルールを重んじることだけが、マナーのある結婚内祝いというわけではありません。

「地域での結婚内祝いの差が面倒だな」などと考えてしまうと、どうしても贈り物のことよりも、マナー重視になってしまい、肝心の感謝の気持ちを後回しにしてしまうこともあります。

大事なのは、熨斗のマナーに地域差があることを理解しながら、丁寧な気持ちを伝えることですよね。感謝の気持ちを表すことがいちばん大切なことであって、独特な地域差のあるルールは、あくまで覚えておくとさらにいいという認識でいましょう。

迷ってしまったら、解決策を取るようにします。分からないままではなく、どうすれば、地域差のある熨斗のルールを知ることができるか、考えてみるのもいいですね。

結婚内祝いの熨斗に迷ったときの解決方法

結婚内祝いの熨斗の違いについて紹介してきました。

実際に自分たちが住んでいる地域に、どんな結婚内祝いの熨斗で、風習や由来があるのか調べるためにはどうしたらいいのでしょう。

ここでは、結婚内祝いの熨斗について迷ったとき、どのように解決するべきかを紹介していきましょう。

  • 周囲の方に尋ねてみる

結婚の内祝いをするのが初めての場合、周囲の意見を聞くのもいいですね。また、熨斗に独特な風習がある場合など、特に周辺の方が詳しいことが多いです。正しい結婚内祝いののし紙などを気軽に尋ねてみるのもおすすめです。

特に結婚したばかりで、地元の風習に詳しくない場合は、旦那さま側の親族の方に聞くといいでしょう。地域柄、熨斗の風習が違うことはよくありますが、ネットで調べても出てこないことも多々あります。

そういうときはやはり、近くの親戚やご友人などに聞くことで、結婚内祝いの熨斗について正しい情報が得られるでしょう。

結婚内祝いの熨斗の相談をすることで、ご近所付き合いなどを深めることもできるので、積極的に風習や由来などコミュニケーションの一貫として聞くのもおすすめです。

  • 専門家のコンシェルジュに相談

熨斗には、包み方や水引の結び方だけでなく、他にもさまざまなマナーが存在します。誰に対する内祝いかによって選ぶべき内容も違います。

結婚内祝いの熨斗に悩んだら、専門家のコンシェルジュに相談しましょう。専門のコンシェルジュは、結婚内祝いなどのシーンに合わせた熨斗を提案してくれます。また、今抱えている悩みも一緒に解決する知識が豊富なので頼りになります。

自分ひとりで考えて、誤った熨斗をつけてしまうより、専門家に相談することで新しい知識だけではなく、これからの冠婚葬祭での熨斗のマナーも一緒に相談できます。

結婚内祝いの熨斗ルールを相談するなら「Atelier Gift」

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結婚内祝いの熨斗のルールを相談したいとお考えの方は、「Atelier GIFT」のギフトコンシェルジュにぜひご相談ください。Atelier GIFTには、お祝いの品や熨斗のマナーなど熟知したコンシェルジュが、丁寧な対応でさまざまな悩みを解決いたします。

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結婚内祝いの熨斗に関するよくある質問

Q1:結婚内祝いの熨斗には何と書くのが一般的なのでしょうか?

A1:結婚内祝いの熨斗は水引が10本の結び切りのものを使います。
10本の水引を使う理由は、結婚祝い・結婚でしか10本の水引を使わないので、結婚内祝いという喜びの表現をすることができます。
文字は、上段中央に「内祝」と書きます。
下段に書く名前は、新婦の場合①親戚へは旧姓②新婦の友人・知人へは新しい苗字を書いてその左隣りに(旧姓)として旧姓を書くようにしましょう。
連名(フルネーム)で書く場合は、旧姓を書く必要はありません。苗字だけの場合は、新郎の苗字と新婦の旧姓を連名にしましょう。

Q2:旦那の親族から多めの結婚祝いをいただいたので、フルーツを贈りたいのですが熨斗の書き方がわかりません。どのような熨斗がいいのでしょうか。

A2:結婚内祝いの品物にはいろいろなのし紙のかけ方があります。結婚内祝いで、フルーツを贈る際は熨斗はつけないというマナーもあります。
しかし、一般的にはフルーツのラッピングの上から、水引10本の結び切りののし紙をかけるようにします。
上段は「内祝い」「結婚内祝い」「寿」など、下段は両家の連名、苗字は新郎で名前を連名にしてもいいでしょう。
生物は避けたほうがいいというのも今は昔ほど厳しくないようです。
5万円以上の結婚祝いをいただいた場合、相場の半分〜1/3よりも分母の高い割合で結婚内祝いを贈るようにするとよいでしょう。例えば5万円の場合、25,000〜1万円程度の予算で品物を選ぶのが一般的です。

Q3:結婚内祝いで、のし紙がないのは失礼でしょうか。

1万円程度のプレゼントをくれた同僚への結婚内祝いです。のしがある別の店舗を利用すべきでしょうか。また、無料でのしをかけてくれるところはありませんか?

A3:結婚内祝いで、のし紙がないのは失礼な場合もあります。
一般的に結婚内祝いは、結婚式に出席していない方がくれるものに対しての、喜びを分け贈るものです。
1万円程度のプレゼントをくれた同僚の方のことを思うと少し申し訳なくなってしまいますよね。
のし紙は、その気持を表すものなので、ない場合は短文のメッセージなどを添えるようにするといいでしょう。どうしてものし紙がないことが気になる場合、のし紙のサービスがある店舗を探しましょう。
今はネットでもしっかりとしたマナーをわきまえたのし紙の種類豊富なショップも多いのでネット店舗でも問題ありません。

Q4:友人から結婚祝いをもらったので、内祝いを贈ろうとおもうのですが、熨斗の名前を新婦(私自身)のフルネームで出すのはおかしいでしょうか。

A4:内祝いとは、いただいた祝儀に対して返礼することではありません。
内祝いの「内」という言葉が示す通り、「自分にめでたいことがあった際に、親しい方々や日頃お世話になっている方に幸せを分かち合う」という意味があります。
婚姻という出来事に対してお祝いをいただいていることから、自分だけにではなく、二人へのお祝いということになります。
自分だけの名前より、夫婦の連名や、〇〇家などが名前の部分はふさわしいでしょう。

Q5:結婚のお祝いを旦那の会社の後輩の方からいただきました。
お返しはamazonギフト券にしましたが、結婚内祝い用の10本の水引がプリントされたのし紙が選択肢にありませんでした。
5本のものにしたのですが、筆で内祝と書かずに「御礼」と書いたら問題ありませんか?

A5:婚礼関係は、全て結び切りの水引を使用します。
結婚内祝いでは、「御礼」という表書きは基本使いません。
婚礼関係は全員目上として対応するので「御礼」はNGです。
「内祝」「壽」「寿」が一般的とされています。
水引きの数は、10本が婚礼関係ですが、無いなら仕方ありません。
気になるなら、無料でダウンロードも出来るので、付け替えるという方法もあります。

まとめ

結婚内祝いの熨斗は、地域によって違いも様々ですが、結婚のお祝いをしてくださった方々への感謝の気持ちを伝える大切な贈り物に添える手紙のようなものです。

結婚内祝いの熨斗は、できるだけ地域のルールがあれば、勉強して品物にのし紙を選ぶようにするとさらに喜びも伝わるでしょう。

Atelier GIFTでは、結婚内祝いにふさわしいハイセンスなアイテムを多数ご用意しています。想いの伝わる贈り物選びのお手伝いをさせていただきます。

またギフトコンシェルジュが長年のギフトの知見を活かして、お客様のご不明点・お悩みを解決いたします。どんなご相談でもお気軽にお問い合わせください。気持ちのこもった贈り物を届けたい方におすすめです。