心に響く結婚内祝いのメッセージの書き方|コンシェルジュが詳しく解説

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心に響く結婚内祝いのメッセージの書き方|コンシェルジュが詳しく解説

結婚内祝いを贈る際には、相手に品物を渡すだけでなく、感謝の気持ちを言葉にして伝えたいですよね。伝える方法も手紙や電話やLINEなど様々ですし、メッセージの内容も上司や友人など相手との関係性によって異なります。そのため、いざメッセージを書こうと思っても、どんな風に書けばよいのか悩んでしまう人も多いはず。

メッセージの書き方には、相手に失礼にならないよう避けるべき言葉や、守るべきマナーもありますので注意が必要です。そこでこの記事では、結婚内祝いのメッセージを作成する際のマナー、実際に使える文例をわかりやすくご紹介します。

結婚内祝いのメッセージは心を込めて

初めに、相手にありがとうの気持ちを伝えるためには、メッセージの意味を理解し、マナーやポイントをしっかりと押さえておく必要があります。結婚を祝っていただいた大事な相手ですから、心を込めたメッセージが贈れるよう基礎知識とマナーを確認していきましょう。

  • メッセージを添える理由は?

結婚内祝いにメッセージを添える最大の理由は、「相手に感謝の気持ちを伝えること」です。

ただ、結婚祝いをいただいた際に、直接その場や電話などで既にお礼を伝えている場合は、結婚内祝いを贈るときにメッセージを添える必要はないのでは?と思うかもしれません。

ですが、たとえ既にお礼を伝えていたとしても、結婚内祝いを贈る際には改めてメッセージを添えて感謝の気持ちを伝えるのがマナーです。

特に、郵送で内祝いの品物を贈る場合は必ずメッセージをつけるようにしましょう。直接会って改めてお礼を伝えられない分、品物と一緒に心のこもったメッセージを贈る事が大切です。

結婚内祝いの品物を直接手渡せるのであれば、感謝の想いも直接相手に伝えられるので、メッセージは必ずしも必要ではありません。

しかし、その場合でもメッセージカードやお礼状があればより気持ちも伝わりますし、温かみや丁寧な印象を与えられますよ。

  • お礼状とメッセージカードの違いは?

メッセージを添える方法は「お礼状」と「メッセージカード」の2種類があります。それぞれの特徴がありますので、相手との関係や状況に合わせて選ぶとよいでしょう。

お礼状

便箋と封筒

便箋と封筒を使用した正式なお礼の手紙です。丁寧であらたまった印象を与えるので、目上の方やマナーを重んじる年配の方などへ感謝を伝える際に適しています。

また、メッセージカードよりも文章を書くスペースが多いため、具体的にお礼の内容を伝えたいときにも向いています。手紙の始めには「頭語」、そして季節を表す「時候のあいさつ」に加え、文末は「結語」で締めるなど、丁寧な構成を心がけましょう。

メッセージカード

メッセージカード

メッセージカードはよりカジュアルに気持ちを伝えられるのが特徴です。

特に親しい友人などへ送る場合はお礼状の形式だと堅苦しく、むしろ距離感を感じさせてしまうこともあるので、メッセージカードの方が適しているでしょう。シンプルなものから写真を印刷したものなど種類も豊富で、贈る相手に合わせて様々なデザインを選べるのも魅力です。

また、現在は結婚内祝いの品物を購入した際に、オプションでカードタイプの挨拶状を付けられるお店が増えてきています。別にカードを用意することなく、気軽にメッセージを送れるのでおすすめですよ。

  • どんな内容を書けばよい?

結婚内祝いのメッセージの文章には、基本の構成があります。構成のポイントを押さえたうえで、贈る相手に合わせたオリジナルのメッセージを作りましょう。

メッセージの基本構成とポイントは次の5つです。

①時候のあいさつ

季節の感じられるものを選びましょう。ただし、親しい間柄へ渡す場合は省略してもOKです。

②頂いた結婚祝いへのお礼

お礼の文章は、メッセージの中でも一番大切です。丁寧に感謝の気持ちを伝えましょう。例えば、お祝いにいただいた品物について新生活で使用している様子や感想を具体的に述べるとより丁寧に感謝の気持ちが伝わります。

③新生活の近況報告や抱負

2人での新しい生活の様子や心境、どのような家庭にしたいかなどの未来への抱負をポジティブな内容で伝えましょう。

④今後のお付き合いに繋がる言葉

「これからもよろしくおねがいします」など二人から今後のお付き合いをお願いする言葉を書きましょう。「近くに来た際には新居へ遊びに来てください」など、今後の付き合いに関する内容を添えるのも良いですね。

⑤日付・氏名(旧姓も書く)・新居の住所や連絡先

今後、年賀状やお中元など贈り物を送り合う際にも必要になるため、住所を記載しましょう。お相手によっては、いつでも連絡がとれるように電話番号だけでなく、メールアドレスを併記することも近年では一般的になりつつあります。

なお、結婚して苗字が変わった場合は、旧姓と結婚後の新しい苗字の両方を併せて書くようにしましょう。

  • 使う言葉にも気をつけよう!

「忌み言葉」「重ね言葉」は避ける

結婚内祝いのようなお祝い事にはふさわしくない言葉があります。使用しないように気をつけましょう。

●「忌み言葉」…
「別れる」「離れる」「切れる」「終わる」「消える」など、離婚や別れを連想させる言葉。「終わる」「壊れる」「滅びる」などの不幸を連想させる言葉。「死」や「苦」を連想させるため、数字の四や九も使わないようにしましょう。

●「重ね言葉」…
「ますます」「いろいろ」「度々」「つぎつぎ」「いよいよ」など同じ言葉を繰り返す言葉。同じ言葉を繰り返す重ね言葉は、再婚を連想させるためマナー違反とされています。

「お返し」という言葉にも注意

結婚内祝いの品物を「お返し」と表現することは避けましょう。結婚内祝いを義務的に贈っているという印象を相手に与えるおそれがあるため、使わないのがマナーです。

句読点は使用しない

目上の方へ贈るフォーマルな文面では「お祝い事に終止符を打たないように」という意味から、「、」や「。」といった句読点を付けないのがマナーです。

ただし、友人など親しい人に対して贈るメッセージでは、気にしすぎる必要はありません。

  • 自慢にならないように気をつけよう

幸せな気持ちを伝えたいあまり、新婚生活の惚気話や、読む人によっては自慢話に取られてしまう内容を文面に盛り込まないよう注意が必要です。特に相手が未婚である場合はその点にも気を配りましょう。あくまでも感謝を伝えるためのメッセージですので、その気持ちをしっかりと伝えられる言葉を選ぶ事が大切です。

  • メッセージカードやお礼状を品物に添える際の注意点

紙袋に入れて手渡す場合は、品物の上に置くように一緒にして紙袋に入れます。メッセージカードやお礼状が、品物の下敷きになる形は避けましょう。

品物を包装する前に、ギフトボックスなどの中にメッセージを入れてから包装する方法もあります。すでに品物のラッピングが済んでいる状態で、かつリボンがかかっているなら、リボン部分にメッセージカードなどを挟んでも可愛らしく仕上がります。

のし紙を掛けた状態なら、のし紙の上にメッセージカードを貼ることは避け、品物を渡した後に手紙やカードを手渡しましょう。郵送する場合なら、カードやお礼状が品物の下敷きにならないように注意し、段ボールなどの外箱へ一緒に入れてから送るのが良いですね。

その際、カードやお礼状を封筒に入れているのであれば、封筒の封をしてはいけません。もし封がされていると信書扱いとなり、宅配サービスが使えない恐れがあるためです。宅配便で信書を送ることは法律上禁止されていますので気をつけましょう。

結婚内祝いのメッセージを送る方法

手紙以外にもメールやLINEなど、メッセージを送る方法は多岐にわたります。

内祝いのメッセージは、手渡しか郵送の際にカードや手紙を同封して気持ちを伝える方法が一般的です。ですが最近は、メールやLINEでお礼の気持ちを伝える方も多くなってきました。

そこで次に、メッセージの形式ごとのメリットや注意点をご説明します。

手紙やメッセージカード

手紙やメッセージカード

一文字一文字つづる手紙やメッセージカードは、温かみがありより丁寧な印象を与えられます。お礼の気持ちもより伝わりやすいでしょう。職場の上司や目上の方からお祝いをいただいた場合には、お礼状やカードを同封して結婚内祝いを贈るのがおすすめです。

ただし、結婚内祝いの品を購入した店舗から直接相手に送ってもらう場合は、手紙を同封できないこともあります。その際は、品物よりも手紙が先に届くように送り、結婚内祝いを別送したことも記載しておきましょう。

手紙は届くまでに日数がかかるので、すぐに送れるように準備しておく必要があります。

メールやLINEなど

メールやLINEなど

メールやLINEはすぐにお礼を伝えられるのが一番のメリットです。親しい友人や職場の同僚など、気心の知れた間柄の人へはメールを活用するのもいいですね。

この場合、結婚祝いをいただいた当日にメールやLINEを送り、内祝いの品は後日発送するようにしましょう。

しかしメールやLINEは「取り急ぎ感」も強いので、内祝いの品物と一緒にメッセージカードを付けて贈ると、より丁寧に感謝の気持ちが相手にも伝わるはずです。

結婚内祝いは気持ち伝わる「手書き」がおすすめ

結婚内祝いに添えるメッセージカードは、必ずしも手書きでないといけない、というマナーはありません。一番に大事なのは「お礼の気持ちを伝えること」ですので、印刷したものを添えても問題はありません。

ですが、SNSやメールなどで気軽にメッセージを送り合うことができる今の時代だからこそ、手書きのメッセージカードのほうが記憶に残るのではないでしょうか。

また、温かい手書きのメッセージカードを受け取ると、相手も自分のことを想って言葉を選んでくれたのだと伝わり、喜びも一層深まるはずです。

パソコンやインターネットに触れる機会の少ない年配の方は「お礼状は手書きで当然!」と考える人もいるかもしれません。

結婚内祝いは、結婚式前後の慌ただしい中での準備になりますが、少し手間をかけて手書きのメッセージを添えて贈ってみてはいかがでしょうか?二人の気持ちがよりお相手に伝わりますよ。

また、手書きしたメッセージを電子データ化できるアプリもありますので、それらを活用すればメールやLINEでも手書きの温かいメッセージを送ることができますね。

結婚内祝いを祝う心が伝わる!メッセージですぐに使える表現方法

綺麗な文章で綴られたメッセージは、より相手へ感謝の気持ちや、相手を気遣う想いが伝わるでしょう。そこで次に、丁寧なお礼状やメッセージカードに必要な表現方法を紹介します。

効果的な書き出しと結びの表現例

  • 「時候のあいさつ」とは?

手紙などの冒頭で使われる、季節をあらわす言葉です。季節にふれる挨拶は、四季の豊かな日本ならではの伝統的な文化ともいえる、美しい表現方法です。

親しい友人やカジュアルな関係の方に送るお礼状やメッセージカードには、時候のあいさつや頭語・結語などは省略しても問題はありません。ですが、目上の方やマナー・礼儀を重んじる方へのお礼状や、フォーマルな形式で手紙を送る場合は入れるようにしましょう。

また、時候のあいさつには短くまとめた「漢語調」と少し砕けた「口語調」の2つの種類があります。目上の方には「漢語調」、親しい関係の方には「口語調」と使い分けることが多いようです。

  • 「結びの言葉」とは?

手紙の最後を締めくくる言葉です。相手の健康や幸せを祈る気持ちを書き、思いやりの気持ちを添えるものです。こちらを丁寧に書くことにより、より印象の良い手紙になります。

【1月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

厳寒の候 初春の候 迎春の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

新年を迎え、新たな気分でお過ごしのことと思います

本格的な寒さになりました

  • 結びの言葉

寒気厳しき折、どうかご自愛ください

暖かい春を待ちわびつつ、皆様のご多幸をお祈りいたしております

【2月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

梅花の候 立春の候 残寒の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

梅のつぼみがほころぶ季節となりました

立春とは名ばかりで、寒い日が続いております

  • 結びの言葉

寒さの中にも春の兆しが感じられる昨今、どうぞお健やかにお過ごしください

余寒厳しき折、どうぞお身体を大切になさってください

3月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

早春の候 春分の候 春風の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

寒さも緩み、次第に春めいてまいりました

日ごとに春の訪れを感じるようになりました

  • 結びの言葉

春光うららかなこの季節に、皆様のご多幸をお祈りいたしております

春陽のみぎり、お健やかな日を過ごされますようお祈りいたします

4月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

陽春の候 春暖の候 桜花の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

春光うららかな季節となりました

桜の花のたよりが聞かれる頃になりました

  • 結びの言葉

春爛漫の折、どうぞお健やかにお過ごしください

花冷えの折から、どうぞお身体をおいといください

5月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

新緑の候 青葉の候 薫風の候 立夏の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

初夏の風が清々しい今日この頃

五月晴れの空に鯉のぼりが悠然と舞い踊るこの頃

  • 結びの言葉

風薫る五月、どうぞお健やかにお過ごしください

梅雨のはしりのように気まぐれな空の下、お体には十分お気を付けください

6月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

梅雨の候 初夏の候 向暑の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

あじさいの色が美しく映えるころとなりました

初夏の風に肌も汗ばむ季節となりました

梅雨明けの空がすがすがしい季節となりました

  • 結びの言葉

長雨の季節ですので、お体には十分お気をつけください

梅雨冷えの厳しき折、お風邪など召されませぬようご自愛ください

7月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

盛夏の候 猛暑の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

連日厳しい暑さが続いています

夏の太陽がまぶしい季節となりました

  • 結びの言葉

梅雨明けももう間もなくです お身体に気をつけて、お健やかな毎日をお過ごしください

暑い日が続きますので、お体には十分お気をつけください

8月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

残暑の候 晩夏の候 立秋の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

立秋とは名ばかりの猛暑が続いております

夏も終わりに近づき虫の声が聞かれるころとなりました

  • 結びの言葉

暑さ厳しき折、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます

残暑なお厳しき折柄、お体には十分お気をつけください

9月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

初秋の候 秋分の候 新秋の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

さわやかな秋風が吹く季節となりました

朝の空気に、爽秋の気配が感じられる頃となりました

  • 結びの言葉

夏の疲れが出やすい時節、体調を崩されませぬようご自愛ください

残暑なお厳しき折、お体には十分お気をつけください

【10月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

秋冷の候 紅葉の候 秋晴れの候

  • 時候のあいさつ(口語調)

紅葉の便りが聞かれる今日この頃

さわやかな秋晴れの日が続いております

  • 結びの言葉

秋冷が日ごとに加わる時季ですので、お身体を大切になさってください

寒露の折、体調を崩されませぬようご自愛ください

11月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

晩秋の候 落葉の候 立冬の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

朝晩はだいぶ寒くなって参りました

落ち葉舞う季節、日増しに寒さが身にしみるようになりました

  • 結びの言葉

本格的な寒さに向かう時節、風邪など召されませぬようご自愛ください

小春日和が続くこのごろ、どうぞお健やかにお過ごしください

12月の「時候のあいさつ」と「結びの言葉」】

  • 時候のあいさつ(漢語調)

初冬の候 師走の候 歳末の候 初雪の候

  • 時候のあいさつ(口語調)

今年も残りわずかとなってまいりました

木枯らしが吹き寒さが身にしみる季節となりました

  • 結びの言葉

ご多忙の折ではございますが、風邪など召されませぬようご自愛ください

寒気厳しき折、お身体を大切になさってください

「短文」でも気持ちが伝わる結婚内祝いのメッセージ例

一筆箋

結婚内祝いを手渡しする場合は、スペースが小さく一言メッセージを添えるのに便利な一筆箋も多く選ばれます。一筆箋とは縦18cm×横8cmほどの、短冊型の細長い便箋のことです。また、既成のメッセージカードに、お相手に合わせて一言メッセージを添えたいこともありますよね。そんなときに使える、短文のメッセージ例文をご紹介します。

親戚

  • 小さい頃からいつも見守ってくれて本当に感謝の気持ちでいっぱいです
  • おじいちゃんおばあちゃんのように二人で力を合わせて楽しい家庭を築いていきます
  • お父さんとお母さんのような笑顔でいっぱいの家庭を作っていきたいと思います
  • これからも夫婦共によろしくお願いします
  • これからも変わらず温かく見守っていただければ幸いです

職場

  • いただいた品物は大切につかわせていただきます
  • いつも楽しく仕事ができているのも皆様のおかげです
  • 尊敬する◯◯さんのように仕事も家庭も大事にしていきたいと思います

友人

  • これからは家族ぐるみで仲良くしてくれたら嬉しいです
  • 落ち着いたらまた遊びましょう これからもよろしくね!
  • 今度頂いた素敵なお皿で料理をごちそうするので新居にも気軽に遊びに来てね

関係性に合わせた結婚内祝いメッセージの例文・ポイント

全ての方に同じ内容のメッセージを贈るのではなく、相手に合わせた文面にすることがとても大切です。ご年配の親戚や上司など目上の方にはあらたまった言葉遣い、親しい友人や兄弟には敬語を交えつつも柔らかな言葉遣いにするなど使い分けましょう。続いては、相手別の具体的な例文と気を付けるポイントを紹介します。

職場の上司など目上の人

上司や目上の人に送る場合は、失礼のないよう丁寧な文章を心がけましょう。最もかしこまった丁寧な表現にしたい場合は「謹啓」を頭語として始め、結語は「謹白」や「敬白」で文章を結びます。

時候のあいさつや結びの言葉でお相手の健康を気遣う言葉を添えるのもとても丁寧な印象になります。また、これからさまざまな場面で助けていただくこともあるでしょう。メッセージの中で将来的なサポートをお願いしたい場合は、自分たちの結婚に対する心構えも合わせて示すようにしましょう。

【丁寧な例文】

謹啓 
晩夏の候 ○○様におかれましてはご清祥のこととお喜び申し上げます
このたびは 私どもの結婚に際し 結構なお祝いを賜り誠にありがとうございました
お礼のしるしに心ばかりの品をお贈りします ご笑納いただければ幸いです
新居での生活にも慣れ始めたところです
今後はふたりで力を合わせ 温かく笑顔のあふれる家庭を築いていく所存です
なにぶんにも未熟なふたりですが 今後とも温かくご指導くださいますようお願い申し上げます
残暑なお厳しき折柄、体調を崩されませぬようご自愛ください
謹白

【カジュアルな例文】

吹く風に ゆく夏の気配を感じる頃となりましたが お変わりなくお過ごしのことと存じます
この度は私どもの結婚に際しまして ご丁寧なお祝いをいただきありがとうございました
さっそく新生活で使わせていただいております
ささやかではございますが 心ばかりの品を贈らせていただきます
これからはふたりで助け合いながら 温かな家庭を築いていきたいと思っております
今後とも変わらぬお付き合いをよろしくお願い申し上げます

友人や同僚

あまり堅苦しい文章にする必要はなく、読みやすく親近感のある形で文章をまとめるのもOKです。お祝いへの感謝や自身の近況報告、これからのことなど、二人の気持ちが伝わりやすいように率直に書くようにしましょう。

いただいたお祝いを新生活で使用している様子や感想を具体的に述べると、お相手にも喜んでいただきやすいです。

時候のあいさつや頭語・結語などは省略しても問題はありませんので、感謝の気持ちが伝わることを最優先に、あなたらしい言葉で表現してみてください。

【丁寧な例文】

寒い日が続きますが お元気に過ごしていますか。
先日はすてきな結婚祝いをいただき ありがとうございました
センスのいいお皿を頂いたおかげで 食卓が華やかになりました
ささやかですが 感謝の気持ちを込めて心ばかりの品を贈ります
引っ越しもようやく落ち着き 新生活にも慣れてきました
近くにお越しの際はぜひ新居にもお立ち寄りください
これからも夫婦共によろしくお願いします

【カジュアルな例文】

心のこもった結婚祝いをありがとう!
いただいたコーヒーメーカーは新居で大活躍です
ささやかですがお礼を送りますのでぜひ使ってください
引っ越しの片づけも落ち着いたので 今度は遊びに来てね
これからも変わらず夫婦共にどうぞよろしくお願いします

親戚

これまでのお付き合いの度合いをふまえた上で、丁寧な文章を心がけつつ適度に親しみも感じられるような口調で書くとよいでしょう。

あまりにも堅苦しい定型文だけでは少し寂しく感じてしまう方もいらっしゃるので、丁寧語で伝える程度で十分です。

親戚との関係性も様々ですが、常に「親しき仲にも礼儀あり」ということは忘れずに書きましょう。新居へお誘いするなど親しみの持てる一言を添えておくのも良いですね。

【丁寧な例文】

拝啓
桜の花のたよりが聞かれる頃になりましたが 皆様いかがお過ごしでしょうか
先日は結婚のお祝いをいただき誠にありがとうございました
ささやかですが心ばかりの品をお贈りします
ようやく新居も片付きました 近くにお越しの際はぜひ遊びにいらしてください
未熟ではありますが二人で支え合い温かな家庭を築いていきたいと思っております
これからも温かく見守っていただけましたら幸いです
お身体に気を付けて過ごしてください
敬具

【カジュアルな例文】

結婚のお祝いをありがとうございます
とてもうれしく大切に使わせていただきます
ささやかですが感謝の気持ちを込めてお礼の品を贈ります
自分のことのように喜んでくれて本当にうれしかったです
これからは二人で笑顔の絶えない家庭にしていきたいと思っています
新居にもいつでも気軽に遊びにきてくださいね
今後ともどうぞよろしくお願いいたします

両親

自分の両親と、パートナーの両親とでそれぞれ文面が異なります。

【自分の両親】

結婚のお祝いをありがとうございました
ささやかですが お礼の品をお贈りします
お父さんとお母さんのような笑顔あふれる家庭をつくれるように ○○さんと2人で頑張っていきたいと思います
これからも温かく見守ってください夫婦共々 どうぞよろしくお願いします

【義理の両親】

風薫る季節となりましたが お変わりなくお過ごしでしょうか
この度は結婚のお祝いを頂きましてありがとうございました
今後の新生活にありがたく使わせていただきたいと思います
ささやかながらこころばかりの品をお送りいたします
二人で力を合わせ暖かい家庭を築いていきたいと思っています
今後とも末永くよろしくお願いいたします

結婚内祝いに貰ってうれしいメッセージカード

結婚内祝いに貰ってうれしいメッセージカード

結婚内祝いのメッセージカードもたくさんのデザインがあり、どれを選ぶか迷ってしまいがちです。贈る相手に失礼のないように配慮しつつ、喜んでもらえるメッセージカードを選びましょう。

  • 写真付きメッセージカード

披露宴や前撮りの写真を使えば、披露宴に参加できなかった人にも当日の雰囲気が伝わり、まだ会った事のない人にも顔を覚えてもらえるのでおすすめです。最近では、シチュエーションや小物にこだわってフォトジェニックな写真を撮るのもトレンドです。

しかし、写真付きメッセージカードは両親や祖父母など身内への内祝いに添えると喜ばれますが、会社の職場の同僚や友人などに贈る場合には適さないこともあるため、注意が必要です。受け取った側が処分に困ることのないよう、贈る相手との関係や状況に配慮するようにしましょう。

  • 贈る相手との関係性に合わせたデザイン

目上の方やお世話になった方に送る場合など、一般的にかしこまった文章を書くときは、縦書きが基本です。年配の人の中にはマナーに厳しい人もいますので、相手との関係性に合わせて縦書きか横書きか判断するのが望ましいです。また、デザインも派手過ぎず上品な印象のものがおすすめです。

友人など親しい間柄であれば、縦書き・横書きどちらでも問題ありません。手作りのメッセージカードやおしゃれなデザインなど、印象的なものが喜ばれるでしょう。

  • 明るく季節感のあるデザイン

春だったら桜、夏は海や花火など、季節に合わせた柄のメッセージカードを使うと好印象を与えられるので、おすすめです。四季を大切にする日本ならではのメッセージカードになりますよ。季節の花のデザインを選ぶ際には、菊や百合など葬儀を連想させる花は選ばないように気をつけましょう。

また、黒やグレーといった暗い色よりも、おめでたい雰囲気を演出できるような明るい色のデザインがおすすめです。

結婚内祝いに「贈り物」で伝えるメッセージ

手渡しするギフト
  • 自分では買わないけど、もらったらうれしいもの

受け取り手が自分ではあまり買う機会がないような素材にこだわった一品の食品や日用品など高級感のある品物はおすすめです。

例えば、お酒が好きな方には高級感があり長持ちする錫やチタン製のタンブラーなどを。オーガニックコットンを使用したタオルギフトは、贈る相手にも環境にもやさしさが溢れ年代問わず喜ばれます。

  • 生活スタイルや家族構成も考慮しましょう

相手の生活スタイルや家族構成に合わせた商品を選ぶことも大事です。子どもがいる人には有名店のお菓子やジュースなど家族で楽しめるものがよいでしょう。独身の人にはコスメグッズやおしゃれな日用品、好きなブランドや趣味のアイテムなどもおすすめです。

親戚が多い方は、内祝いをもらう機会も増える傾向にあります。。食器などの形に残るものだと必要以上に数が増えてしまい使用できないこともありますので、お菓子や飲み物などがおすすめです。

  • 相手の好みにあったものを贈るの

友人へのギフトの場合には、目上の方に贈るようなかしこまった品物よりも、相手の好みにあったものを贈るのが一番です。親しい友人であれば、贈る相手の好みや趣味も想像できるのではないでしょうか。相手のお気に入りのブランドのアイテムや、以前から欲しがっていたものなどから選ぶと、友人ならではの贈り物になります。

  • メモリアルグッズ

両親や祖父母にはメモリアルグッズも喜ばれます。孫の結婚は祖父母にとっても喜ばしいイベントの1つです。自分たちの写真や名前が入った時計や食器などを贈れば、後々まで残る記念品になるでしょう。

しかし、メモリアルグッズは使い道に困り、持て余してしまう事も多くあります。相手との関係性によって喜ばれるかどうかも変わるため、贈る際には注意が必要です。

結婚内祝いのメッセージに関するよくある質問

Q1.結婚内祝いには、お礼状やメッセージカードは必ず付けないといけないものですか?

A1:結論から言うと、必ずつけなければマナー違反になるということはありません。ですが、直接手渡せず郵送で贈る場合には、直接会って改めてお礼を伝えられない分、心のこもったメッセージを品物と一緒に送った方が、より相手に気持ちが伝わります。また、手渡せる場合でも、一言でもメッセージを書いて添付する方が、受け取る側としても心遣いを感じると思いますよ。

Q2:私の叔母から結婚祝いをいただいたので、結婚式の写真とともにお礼状を送ろうと思っているのですが、お礼状には夫婦二人の名前を書くべきでしょうか?それとも、私の親戚からなので私の名前だけで、主人の名前は書かなくていいのでしょうか?

A2:叔母様は結婚する夫婦お二人へのお祝いとして結婚祝いをくださっています。夫婦連名で書くのが良いでしょう。

Q3:遠方に住んでいる主人の親戚から結婚祝いをいただいたので、取り急ぎお礼状を送りたいのですが、この場合は主人本人が書いた方がいいのでしょうか?
結婚式は済ませていますが、その親戚の方は結婚式には招待しておらず、私はまだ面識がありません。

A3:奥様が書いても問題ありません。その際、差出人を夫婦連名にすること、文章の主語を「私」ではなく「私たち」とすれば、夫婦2人からの言葉だと伝わるでしょう。

Q4:お礼状はハガキでもOK?

A4:ハガキはあくまでも略式です。年配のかたへのお礼状なら手書きの封書が最適です。仲のいい友人や同僚なら、ハガキでも問題ない場合もありますが、便箋と封筒を選ぶ方がより丁寧でしょう。

結婚内祝いに贈る、気持ち通じるメッセージ

自信をもって感謝の気持ちを伝えられるよう、結婚内祝いのメッセージのマナーやルールをしっかり押さえておきましょう。その上で、贈る相手の顔を思い浮かべながらアレンジを加えて綴れば、あなたの想いが相手にきっと届くはずです。想いを込めたメッセージは、大切な人との関係をよりよいものにしてくれますよ。